JOURNAL

LIFEism vol.2 『そにのわの台所「katte」運営コーディネーター 森 裕香子 』

『シェアキッチンから生まれる人のつながりの温かさ』

2020年4月、奈良・曽爾村に移住を決めた森裕香子さん。
地域おこし協力隊の一員として活動するなかで気づいた、人とのつながりが生む心の豊かさについて語ってくれました。

人口減少や高齢化により限界集落が増加する日本。

解決の鍵となるのは若年層の移住だ。奈良の過疎地に生まれ育った森さんは、一度は神戸に出たものの、地元の将来に危機を感じてUターン。

さらに曽爾村で、食を起点に人々がつながれる「そにのわの台所katte」を立ち上げた。

「誰かに喜んでほしいという気持ちが私の原動力。加工場があることで農家をしつつ副収入となる商品が作れたり、マルシェをすることで村の産物を売り買いできたり。まずは村の人が集まる場になればと考えています」。

「katte」には製造許可付きシェアキッチンがあり、地元素材を使ったワークショップの開催、村で採れた食材の加工品が並ぶショップの営業のほか、毎週水曜日には曽爾村で収穫したばかりの野菜を即売するマルシェも開催される。

村の交流拠点として、この場所をゆっくり育てていきたいと語る森さん。

もともと好きだったカメラや文章を生かし、村の四季の食を伝える冊子も制作している。katteに設置するほか、村の野菜と加工品を届ける「そにのわマルシェネット便」にも同封。

生産者の顔が誌面から見える安心感、そして村の風景や暮らしの様子を伝えている。

いずれは観光客を対象に、村の素材を使った加工品作り体験や料理教室をしたいと考えているそう。

もちろん、村の人達と一緒に。

「誰かに親切にしてもらった思い出は心に強く残る。『あのおばちゃん優しかったな』とか(笑)。

ただ見る・食べる観光とは違った、体験で生まれた人とのつながりを、思い出としてぜひ多くの人に持ち帰ってほしいです」。

村に群生する榧(かや)の木の実を使った蒸留水や、村で採取した漆を柿の葉に塗った器など、独自の加工品を生み出し続ける村民たち。

その根底にある「本当にいいものを届けたい」という気持ちを大切にしている。

「richeは使い始めて間もないのですが、履いた瞬間、とても柔らかさを感じました。

長時間車を運転しても楽ですね。ぽってりしたフォルムだからか、足首も細く見える気がします。

足に負担がかからないのはもちろん、環境にも優しいのがricheの素敵なところですね」。

森 裕香子

奈良・高取町生まれ。地元を離れ10年間神戸で暮らす。
観光で訪れた新潟のアートイベントをきっかけに地域活性化に興味を持ち、「そにのわの台所Katte」の運営や、カメラマン、ライターとしても活動中。

経 歴
2005 専門学校卒業後、神戸でウエディングプランナーとして働く
2015 奈良・高取町にUターンし、奥大和の移住相談員になる
2020 奈良・曽爾村に移住。
   地域おこし協力隊として活動を始め、現在「そにのわの台所katte」の運営コーディネーターを務める